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ドローンによる海水浴場パトロールを実施しています 白浜大浜海水浴場
下田ライフセービングクラブは、静岡県、下田市および株式会社ウインディーネットワークと協働して、白浜大浜海水浴場にてドローンを活用したパトロール(ドローンパトロール)を開始いたしました。本取り組みは、2022年度から実施した実証実験を経て、今年度より、ライフセーバーが操縦するドローンで海水浴客の安全を確認、スピーカーからの呼びかけ実施しています。
ドローンパトロール実施日時
2024年7月13日(土)~8月31日(土)
– 上記期間の土日祝日、繁忙期を中心に実施いたします。
– 天候によって中止する場合があります。
– パトロール時間は8時から16時までとなります。
背景と目的
ドローンパトロールの導入は、監視活動の効率化と安全性の向上を目的としています。ドローンによる上空からの監視は、広範囲の状況を迅速に把握することができ、緊急時には迅速な対応が可能となります。これにより、ライフセーバーの負担軽減と監視精度の向上が期待されます。
さらに、この取り組みは活動に参画する人材の多様化を図り、今後予想される地域でのライフセーバー不足に対する対策としても重要な取り組みとなっています。
ウインディーネットワークは、静岡県の過疎対策事業の一環として、現場でのOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)を含むドローン活用のための人材育成事業を実施しており、今回のパトロール活動にも大きく協力いただいています。
ドローン活用のメリット
ドローンを活用することで、以下のような効果が出ています:
– 広範囲の監視:ドローンは空から広範囲を一度に監視できるため、従来の人力による監視では目が届きにくい部分も広くカバーすることができます。
– 迅速な対応:緊急時には、ドローンが現場の状況を迅速に把握し、ライフセーバーに現場の状況や位置情報を提供することで、迅速な救助活動が可能となります。
– 効率的なパトロール:ドローンの機動力により、ライフセーバーの身体的な負担が減り、監視効率が向上し、人材の多様化にもつながります。
一方で、実際の救助活動は依然として人の手によって行われます。ドローンはあくまで監視と情報提供の補助役であり、救助そのものはライフセーバーが担当します。これにより、ドローンによる監視と人による救助活動が連携し、総合的な安全性の向上が図られます。
白浜大浜海水浴場の特徴
白浜大浜海水浴場は全長約800mの砂浜であり、浜の中央が遊泳エリア、左右にサーフィンエリアが設定されています。浜の左右に位置する岩場は崩落の危険があるため立ち入り禁止となっており、人が立ち入った際にはライフセーバーが走って注意を呼びかけています。
東向きの砂浜のため、太陽の照り返しにより、午前中は浜からの監視が見づらい状況があります。また、風の影響を強く受ける地形でもあり、オフショア(沖へ向かって吹く風)が吹く日には、多くの浮き輪やフロート利用者が風によって沖に流され、自力で戻ることが困難になるケースがあります。一方で、オンショア(浜に向かって吹く風)が吹く日には、海の中にいる利用者に対する陸地からの注意喚起が届きにくいという課題があります。
ドローンの活用は、これらの監視活動上の課題を解決する手段として効果を発揮しています。上空からの視点は、午前中の見づらい状況でもクリアな映像を提供し、オフショアの日には広範囲の遊泳者の様子をリアルタイムで監視することができます。また、オンショアの日には、ドローンを通じて遊泳者に直接的にアナウンスすることで、安全性を高めることができます。
静岡県と下田市の役割
静岡県および下田市は、ドローン導入による過疎地域の活性化に取り組んでいます。
2022年度、2023年度には専門人材を過疎地域に派遣して地域の課題を解決する「過疎地域等政策支援員」制度を活用し、ライフセーバーおよびドローンパイロット等の専門人材とともに、ドローンを活用した海水浴場の安全監視業務について、業務に携わる人材の多様化や業務の省力化を目的とした実証実験を実施しました。
2024年度は国の「過疎地域持続的発展支援交付金」を活用し下記の業務を実施、予定しています。
– 静岡県によるドローンパイロットの育成
– 下田市によるドローンを活用した海水浴場の安全監視業務(下田LSCに委託)
– 下田市にドローンを配備(現在は株式会社ウインディーネットワークが所有する機体を使用)